京都工芸繊維大学 情報工学課程 情報工学専攻

プログラムの特徴

プログラムの特徴

 教育目標を実現するために、情報工学課程では情報とコンピュータを理想的体系的に扱うコンピュータ科学(CS)と共に、応用的な分野を扱うコンピュータ工学(CE)もカバーした教育プログラムを提供します。また、講義と実験・演習を密接に連携させ、ハード/ソフト両面において基礎的理論と実践技法の習得に重点を置きます。教育プログラムは11課程科目群から構成されます。これらの課程専門科目群ならびに教育目標との関連は別表のとおりです。

 1年次には、専門導入科目として「情報工学セミナー」と「情報工学基礎演習」を必修科目として入学直後の前期に配当しています。「情報工学セミナー」は、専門分野の教員と少人数で直接討論できる場として設定しています。また、情報系基礎科目(「情報リテラシー概論」「プログラミングT」「ソフトウェア演習T」)、さらに専門への基礎科目としての数学(「基礎解析T,U」「線形代数学T,U」「数学演習T」「離散数学」)も必修として配当されています。数学については、この段階では情報工学の専門分野の勉強とのつながりが把握しにくいかもしれません。しかし、段階的な積み上げを必要とする科目であり、3、4年次に専門の本格的な勉強が始まると、その必要性が痛感されます。このため1年次からしっかり勉強しておくことが期待されます。たとえば、Googleによるページランク付けの仕組みを理解するためには、線形代数で学ぶ行列の固有ベクトルの知識が欠かせません。この他に、基礎科目である「電気回路」「信号とシステム」が選択必修科目として提供されます。

 2年次では「統計数理T」「プログラミングU」「ソフトウェア演習U,V」、3年次は「ソフトウェア演習W,X」が必修科目として配当されます。また、2、3年次には、多くの専門科目が選択必修科目として配当され、さらに実験科目(「情報工学基礎実験」「情報工学実験及び設計T,U」「物理基礎実験」)は必修科目として配当されます。これらは卒業研究(4年次の必修科目)を進めるための基礎力ともなるものです。

 課程専門科目ではありませんが、1年次には言語教育科目としての英語(「English Communication T」「English Acquisition T」)が必修科目として配当されています。また、本学の大学院博士前期課程(修士課程)進学にはTOEICの受験が必要ですが、TOEIC等の問題形式を利用した速読・速聴の訓練を行う科目「Current English A,B」も2年次に向けに開設されています。これらは、4年次の卒業研究や大学院に進学しての研究、就職後に研究開発業務を進めるにあたって必須となる英語能力(読み/書き/聞き/話す能力)の土台を形成するものです。専門教育の観点からも大変重要なものですので着実な修得が期待されます。